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ご意見と回答

寄せられたご意見

受付日 :2024年1月29日
多様性と人権教育について (カテゴリ:教育・文化/教育)

「自由と多様性」を推し進めるなら「自分本位と迷惑」に十分注意してほしいです。自由で多様な社会でも“共通の土台”として大事な3つのことを述べ、そして要望をお伝えしたいと思います。

  1. ルールを守ること

    民主主義のルールは私たちを縛るためでなく、「私たちの権利を守る」ために存在します。

    近年はブラック校則が話題に上がります。納得いかないから守らないのではなく、他者を納得させた上でルールを改めるのが民主主義のあるべき姿です。

  2. 他者を思いやること

    「人に迷惑をかけない」は当然ですが、何に幸福を感じ、何に迷惑を感じるかは人それぞれです(幸福・迷惑の多様性)。

    「喫煙の自由」の行使者は、非喫煙者への配慮(受動喫煙防止など)が必要です。「おしゃれの自由」の行使者は、他者を不安・不快にさせない配慮(タトゥーや茶髪禁止は人権侵害かなど)を切望する。

    「自分基準で迷惑行為を考えていませんか。「自由の行使者」には他者の権利(幸福)を考える責任があると思います。

  3. 自由に責任を持たせること

    戦後の憲法は、全体主義への反省から個人主義に立脚しています。しかし、個人主義と利己主義は似ています。個人主義は「自由・権利・責任」のトリオがそろい、利己主義はこの中の責任が欠けています。

    自由がない全体主義も、エゴが多い利己主義も、どちらも暮らしにくい社会です。個人主義では「個人を尊重する自由な社会」と「他者の権利・幸福を考える責任(思いやり)」は車の両輪だと思います。

「社会(全体)から個人へ」価値基準がシフトすると、個人の権利がぶつかりあいます。私も「自由と多様性」は大事だと考えていましたが、それが昨今では迷惑を考えない口実になっていると疑っています。

社会へ出る前の中学・高校生は、「自由と多様性」「自分本位と迷惑」について、じっくりと時間をかけて話し合ってほしいです。おのおのが自分の幸福だけを追求せず、みんなが幸福な社会を、みんなが考えてほしいです。

県からの回答

貴重な御意見をありがとうございます。

小学校、中学校等では、親切、思いやり、感謝、規則の尊重等の内容について、道徳科を中心に学校の教育活動全体を通して児童生徒に養うことができるよう指導を行っているところです。また、特別活動の学級活動及び小学校では児童会活動、中学校では生徒会活動において、集団生活や人間関係などの諸問題から課題を見いだし、話し合い、自分の役割や責任を果たす組織的な取組を通して、協働して生活をよりよくしようとする態度を養うことができるよう指導しています。

教育庁 義務教育課

貴重な御意見ありがとうございます。

県立高等学校では、学習指導要領に基づき、他者と協働する様々な集団活動の意義と理解した上で、集団活動を通して身に付けたことを生かして主体的に集団や社会に参画し、他者と共によりよい生活や人間関係を形成することができるよう、特別活動をはじめ教育活動全体を通じて指導しているところです。

また、社会規範を遵守する姿勢を身に付けさせるためには、学校教育において適切な指導を行う必要があります。そのために校則に基づく指導を行っているところですが、ただ守らせるだけでなく、何のために設けた決まりであるのかなどその意味を理解し、生徒が校則を自分のものとして捉え、自主的に守るように指導することが重要であると考えます。

今後も生徒が責任ある社会の一員として社会生活に参画できるよう、適切に指導してまいります。

教育庁 高校教育課

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