福岡県では、県政の効率的かつ合理的運営を進めるために、県民の皆さんからのご意見、ご提案をお聴きしています。
福岡県立高校の学区制の存続・撤廃について新聞紙上で特集記事が組まれていますが、福岡県はなぜ撤廃しないのかという論調で解説されています。生徒の学力に見合うレベルの高校が学区内にないので学区外の学校に進学できるようにするために学区制の撤廃を望むという声が多いとのことです。記事によると今のところ福岡県は学区制の廃止は考えておられないとのことですが、私も学区制の全廃には反対の立場です。学区制の廃止によって都市部の高校のレベルが全体的に上がってしまうと、そこに住んでいる一部の生徒が遠方の郊外校に通わなくてはならない事態が想定されるからです。また、学区制が全廃され希望していた高校のレベルが上昇すれば、結局自身の学力に見合わなくなり進学をあきらめるざるを得なくなるかもしれません。交通事情を考慮し学区を減らす、重点校を6校から7校指定しその指定校についてはある程度広範囲から受験できるようにする等、改善改革の余地はあると思います。教育は国の基盤ですのであるべき姿を貫いていただきたいと切に願います。
貴重な御意見をいただきありがとうございます。
本県の通学区域の制度については、受検できる県立高校をさらに増やすよう学区の撤廃を望む声がある一方で、今回御意見をいただきましたように学区の撤廃は、特定の地域や学校に志願者が集中して過度の受験競争を招くおそれがあることや、これまでそれぞれの地域において重要な役割を担っていた学校の一部が衰退し子どもたちにとって進学先の選択の幅が狭まることが考えられます。
今回いただきました御意見も含め、様々な意見を踏まえ、すべての県民の皆様にとってよりよい制度となるよう引き続き検討を重ねてまいります。