福岡県では、県政の効率的かつ合理的運営を進めるために、県民の皆さんからのご意見、ご提案をお聴きしています。
昨今、『生成AI』は様々な分野での利用などが活発になっています。
しかし、生成AIの学習元(データセット)に児童ポルノやアダルト画像が使用されている件、他人の著作物を無断でデータとして利用している件などがおざなりになっています。
特に、ディープフェイクのポルノ画像が手軽に生成でき、法的な規制も無い現状にとても危機感を持っています。
画像は本人が気付くまでネット上で拡散され、もし削除されたとしても、データ元として残ります。
生成AIは世に出てもう数年が経ちました、これらの問題は当時からありましたが、国も企業寄りの推進策で何も手を打っていません。
さらに、法の未整備故に、不起訴になった事件も既に起きています。
鳥取県は全国よりいち早く『「性的ディープフェイク」を禁止する条例の改正案』を出し、既に施行されています。
どうか福岡も、鳥取県に習い、未来ある子供たちに限らず、県民の人権を守っていただきたいです。
そして、福岡が技術に対して責任と倫理観を持った先進都市であることを、日本と世界に表明して欲しいのです。
国は令和7年4月9日の内閣委員会において、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下「児童ポルノ法」)に定める児童ポルノに、「具体的な証拠関係にはよるが、事案ごとに問題となっている児童とされるものの姿態の画像を見たときに、実在する児童の姿態であり、児童ポルノ法第2条各号に該当する場合はいわゆるディープフェイクポルノも該当しうると考えている」という見解を示したところであり、今後の国の動向を注視していきたいと考えております。
なお、鳥取県は、18歳未満の青少年を対象とした鳥取県青少年健全育成条例を改正し、生成AI等を利用して実在する青少年の顔画像を加工したもの(いわゆるディープフェイクポルノ、性的ディープフェイク)を含む児童ポルノ等の作成・製造・提供を禁止しています。
貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。
現在福岡県では、「福岡県人権教育・啓発基本指針」を策定し、本県の実情に即した人権教育・啓発に関する施策を推進し、様々な分野において、人権侵害をなくすための啓発活動や、相談窓口の紹介といった取組を進めています。
今回御意見いただいたとおり、昨今の人権を取り巻く状況は大きく変化しておりますので、新たな人権課題についても注視しながら、教育・啓発に取り組んでまいります。