福岡県では、県政の効率的かつ合理的運営を進めるために、県民の皆さんからのご意見、ご提案をお聴きしています。
福岡県が進めている洋上風力発電促進区域案について、下記に当方からの要望を述べます。
漁協との協議を進めると同時に、洋上風力発電が鳥類に与える影響や景観、健康問題について、識者・専門家、保護団体、沿岸住民との協議を進める必要があります。
県としては、促進区域に指定され、事業者からの計画が出れば、環境アセスメントの手続きで自然環境などへの影響低減を図ることになると主張するでしょうが、我が国では洋上風力発電による影響の知見が乏しいため、懸念されることが多く、できるだけ早い機会に、予想される様々な影響を把握しておくことが重要です。
現在の環境アセスメントについては、調査は実施しないで済むなら実施しないという事業者の考え方のようです。また、住民への説明も丁寧さに欠けるなど、紛糾事例も少なくありません。
よって、戦略的アセスメントの観点から、至急鳥類をはじめとする野生生物への影響や、岡垣町から芦屋町につづく「三里松原」(玄海国定公園)の景観への影響、沿岸住民への低周波音による健康への影響など、至急協議を始めることを要望します。
貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。
本県では、再生可能エネルギーの導入促進に資するため、2019年4月に施行された「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(再エネ海域利用法)に基づき、洋上風力発電の「促進区域」指定に向けた取組を推進しております。
「促進区域」の指定前にはその旨を公告し、公衆の縦覧に供しなければならないとされており、これに対して意見書を提出できるものとされています(同法第8条)。
これらのプロセスを踏むことにより、利害関係者を含むすべての方々の意見を踏まえて、最終的に国が「促進区域」指定の判断を行うこととなっております。
本県で検討を行っている「響灘沖」におきましても、このプロセスに則り進めさせていただいております。
御指摘いただいている漁業協同組合との協議は、再エネ海域利用法において、「促進区域」指定の可否を協議する場である「法定協議会」設置について、あらかじめ漁業関係者からの同意を得ることが求められているため、実施しているところです。
なお、「促進区域」指定後に公募により事業者選定が行われ、選定事業者は環境影響評価法及び電気事業法に基づき、環境影響評価を実施することとなります。
環境影響評価制度は、環境に大きな影響を与える可能性のある事業を実施するにあたって、事業者自らが、環境に与える影響を事前に調査・予測・評価を行い、その結果に対する住民等からの意見を聴き、それらの意見を踏まえて環境保全上より良い事業計画としていくための制度です。
県としては、事業者が実施する環境影響評価の内容に対して、住民等からの意見も踏まえ、専門家や関係市町村の意見を伺いながら、環境保全の見地からの意見を述べてまいります。
洋上風力発電事業の実施においては、再エネ海域利用法と環境影響評価制度の両方の面から、自然環境等に配慮した事業計画が作成されるスキームとなっておりますので、御理解いただきますようお願いいたします。