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福岡県では、県政の効率的かつ合理的運営を進めるために、県民の皆さんからのご意見、ご提案をお聴きしています。
辺野古の基地建設工事をめぐり、1月10日、ついに国は沖縄県知事の権限を奪い、前代未聞の「代執行」という形で大浦湾側の埋め立てに着手しました。これまで、県民投票などでも幾度となく示されてきた沖縄の「辺野古反対」の声はないがしろにされ続けています。
「国と県が対話を重ねることを通じて抜本的な解決を図っていくことが望ましい」という代執行訴訟の判決で示された裁判官の付言は実行されず、対話も丁寧な説明もないまま工事が強行されています。しかし、沖縄県知事は今後も対話を求めて国と交渉していく姿勢を崩していません。地方自治の原則は、地方の「公益」を尊重することを求めています。
この「代執行」について、基地問題は国の専権事項であるとし声をあげずにいれば、今後福岡県でも知事の権限が奪われ県民の公益に反した決定が押し付けられることが考えられます。また、基地問題は安全保障の問題である以上、国民一人一人の問題でもあります。福岡市では強制収容された土地が板付飛行場となり、米軍に接収され、それを返還すべく反基地運動を続けた歴史があり、沖縄県で起こったことは他人事ではありません。
福岡県知事ならびに全国の知事は、国の代執行を黙って見過ごし国の横暴に加担することなく、地方自治が住民の意思に基づいて行われ、国と地方自治体は「対等な関係」であるという原則に立ち返ってください。そして、それらが守られていない沖縄が置かれている状況に鑑み、全国知事会を通して、国に対し、辺野古の基地建設工事の見直しを国に求めること、沖縄県との対等な関係における対話によって、「辺野古唯一」ではない解決策を模索するよう国に求めることを要請していただくことをお願いします。
貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。
辺野古の基地建設工事に関することついて、本県は意見する立場にはございません。
なお、地方分権の観点から、国と地方の最適な役割分担など国と地方のあり方について、引き続き全国知事会で議論してまいります。